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OTONA LOUNGE | Vol.12

渡辺 潤平(コピーライター)渡邉 誠也(Bar Antiquite)

   Text : Masami Watanabe
Photo : Kumiko Suzuki

かっこ良くてチャーミングな大人たちの現在、過去、未来…、その生き様や考え方を垣間見ることができ、Qorretcolorageウェブの読者の皆様にもっと楽しい「今」、さらにポジティブな「明日」を感じて頂く対談企画です。

毎月のゲストが翌月にはお友達を招き、ホストになるリレー形式で展開していきます。
今回は、前回のゲスト、渡邉誠也さんがコピーライターの渡辺潤平さんをお招きしてお届けします。

渡辺潤平さんは、日本人の多くが目にしたことがあるUNIQLOやフジテレビ、三菱地所といった企業やブランドの広告を手がける今注目の売れっ子コピーライターのおひとりです。大学時代には電通でインターンをしていた経験を持ちながら、博報堂に就職し、若くしてフリーランスに。一体どんなことを考え、体験をして、現在に至ったのでしょうか。

休まない&止まらない性分

渡邉誠也さん(以下、渡邉):僕はお店のマスターで、いつもみんなに来てもらう側なので、誰かのオフィスに伺うことがとても新鮮(笑)。さすがにカッコイイ事務所ですね。

渡辺潤平さん(以下、潤平):僕もナベさんを明るいところで見ることがほとんどないから、不思議な感じです(笑)。

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渡邉: そうかもね。いつも暗いところが定位置だから、僕は外でお客様とすれ違ってもほとんど気づかれない(笑)。潤平さんはつい最近も海外に行かれていましたよね?海外にはよく行くの?

潤平:多いかもしれませんね。仕事でも行くし、休みがあれば、最近はほとんど海外に行ってしまいます。

渡邉: この間もスコッチを買って来てもらいましたね。海外はヨーロッパへ行くことが多いのかな?

潤平:ヨーロッパ方面が多いですね。なぜだか僕はロンドンに惹かれて、大好きで何度も通っています。つい、先日はロンドンからスコットランドまで足を延ばして、スコッチを飲んできました。

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渡邉: 今回、この連載のリレーを受けて、次を誰に繋ごうかと思った時に、潤平さんは話題も豊富だし、改めてじっくり仕事の話も聞いてみたかったひとりだった。いつも楽しそうに仕事の話をしている印象があるし、ほとんど休んでいなさそうだしね(笑)。

潤平:こちらこそ、ナベさんのお店はすごいお客さんが多い中で、お声かけ頂いて光栄です。 ナベさんもいつも働いている印象があるけれど、僕も休まないですね。休むと損した気分になるというか、休んだらみんなに追い越され、置いていかれるのではないかという気になる(笑)。

渡邉: 止まったら死んじゃうと思っちゃう感じね。僕もそう(笑)。潤平さんは、休みの時でも、山登りしたり、バスケをしたり、常に動いているけれど、それは昔から?

潤平:昔から(笑)。貧乏性なのかな。何もしないでいることが嫌なんです。 僕は3人兄弟の真ん中なんですけど、兄と弟が部屋でずっとゲームをしていても、僕だけは友達の家に行ったり、図書館や児童館や公園に行ったり、ほとんど家には居なかったですね。だから、今でも何もしないで家で1日を過ごしてしまうと、なんとも言えない後悔みたいな感情が湧く・・・。

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渡邉:僕の時代はゲームなんかあまりなかったから、外で遊ぶのが当たり前だったけどね。そんな風に忙しくすることを楽しめるから、いつも仕事が楽しそうなのかな?

潤平:いや、会社勤めの頃は今みたいに楽しめていなかったですよ。しんどいなとか、面倒だなと思うことのほうが楽しいことを上回っていました。この仕事は、人に求められないと発生しないことだから、今は仕事ができるという状況=自分が求められる場所であるから、それが嬉しくて全然休めない(笑)。

大好きと言えるコトとの出会い

渡邉:どうしてコピーライターという職を選んだの?

潤平:高校2年の進路指導の授業で、「大学は偏差値ではなくて、将来やりたいことを見つけて、それに合わせて選びなさい」と先生に言われたんです。真面目な僕は、それから毎日、将来やりたいことはなんだろう、俺の生きる道は・・・みたいなことを一生懸命考えました。そんなある日、バスケの練習帰りに電車に乗ったら、今では珍しくないですが“アドジャック”という車両全てに同じ広告があるっていうのをやっていて、そこにはマイケル・ジャクソンxペプシのタイアップポスターが全面に!同じポスターなのに、ワクワクして電車の端から端まで歩いて、全部見て、そのときに僕がやりたいことはこういうことかもしれないって閃いた(笑)。

渡邉:お!すごいね。それで、進路はどうしたの?

潤平:それで、マスコミに強い大学はどこなんだろうって調べて、早稲田大学に進学することにしたわけです。

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渡邉: 普通、それですぐに早稲田には入れないから、潤平さんはやっぱりすごいよね(笑)。

潤平:しっかり浪人しましたよ(笑)。

渡邉: それでも、ちゃんと早稲田大学に進んで、自分のやりたい、進みたい道はブレなかったというわけですよね?

潤平:自分の中では、広告しか考えていなかったですね。他の職業はおろか、電通と博報堂の2社しか就職試験を受けていませんから(笑)。 今だから言えることかもしれないですけれど、「やりたい!」とか「なりたい!」とか、その気持ちの大きさが最終的に色々なことを決めると思うんです。「広告を作ること」にかけては、僕からそれを取ったら何もなくなる・・・くらいの気持ちを当時から持っていたし、それは今も持ち続けています。仕事以外は何もできなくてもいいくらい自分の仕事が好きだから、休む必要もないし、あまり休みたいとも思わないのかもしれない。

突然の長期休暇・・・!?

渡邉:そんな風に自分の仕事を好きって言いきれる人が世の中にどのくらいいるのだろう。潤平さんは幸せな人ですね。 なんだかとっても順風満帆な人生のようだけれど、つまずいたりしたことはあるの?

潤平:つまずきまくりです(笑)。広告の仕事は、実際には肉体的にかなりきつい。打合せは長いし、家に帰れないことも頻繁にある。 今は自分の意志で仕事を受けていますから平気ですけれど、サラリーマン時代は会社に強制されているわけじゃないですか。だから打合せの連続で、オンとオフの切り替えなんてないくらい日夜コピー案を考えて、周囲のプレッシャーを感じまくって、時間に追われまくっている生活が嫌で嫌で仕方がなかった時期がありました。うまく気持ちの切り替えもできなくなったある日、僕は倒れたんです。

渡邉:え!肉体的に?精神的に?

潤平:たぶんどっちもですが、精神が強かった気がしますね。メニエール病という、どちらかというと女性がなりやすい病気なんですけれど、耳が聞こえなくなって、まっすぐ歩けなくなって、2ヶ月間ベッドから起き上がることができなくなりました。あれほどやりたかった仕事なのに、組織の中ではやらされている感が湧いてしまって、完全にボロボロになっていました。

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渡邉:大変な思いをしていたのですね。でも、そこからよく復活して、今は会社の代表じゃないですか!どういう気持ちの変化があったのかな?

潤平:2ヶ月ベッドの中でぐるぐると考えていたら、いろんなことに気がついたんです。
自分は自分らしく、やりたいようにやらなくては駄目になるって。それで、仕事との向き合い方を改めました。今思えば、それがきっかけで29歳で独立の道を選べたので、よかったのかな。でもね、本心ではベッドで寝ながら、このまま異動になっちゃうんじゃないかってドキドキもしていました(笑)。これが僕のひとつの転機ですね。

渡邉: 博報堂の方は、独立される方が多い印象がありますが、どうですか?その中でも潤平さんは早くに独立していますね?独立すると、大きな会社にいたときとは何が一番違いましたか?

潤平:確かに電通と比較すると独立組は多いかもしれませんね。博報堂は社内で力をつけると外でその力量を試したくなる人が多いというのかな。そういうチャレンジを応援する社風もある。僕は実際にはフリーランス契約をさせていただいていた会社を経て、独立するわけですが、やっぱり会社員でなくなると自分自身に対して満足できる時間を長く持てることが最大のメリットだと思います。責任もあるけれど、楽しい。その反面、漠然とした恐怖もずっとつきまとうことも事実。丸々1日暇な日があると、ビビっちゃう・・・(笑)。

いい流れに乗る人

渡邉:僕も一時はそんな時期がありました。お店が暇だと、ヤバいって思って落ち込んだり。でも、ある時から気持ちの浮き沈みは辛いから、そういう考えは辞めましたけど(笑)。 潤平:広告の仕事はサイクルがものすごく速い。短いものは2〜3週間でひとつの仕事を仕上げていくことになるので、(自分の仕事が)いい循環で回せていないと、あっという間にそこからはじき出されちゃうこともあります。だから、「今、いちばん」とか「旬」の仕事が流れてくるであろう“いいポジション”にいられる努力を常にしていないと、とは思っています。それは、つまり名前をあちこちで聞くっていう状況で、そういう自分でいなければという意識は常にあるかな。

渡邉:名前を出し続けるか・・・。すごい世界だね。僕らと全然違う。

潤平:よくね、諸先輩方の中には「仕事をちゃんと選びなさい」「いいと思う仕事だけをしなさい」とアドバイスしてくださる方もいるんですが、 まだまだそんな器用なことはできない。“いい仕事は自分で作り上げていくもの”だとすると、なるべくたくさんのチャンスをもらって、様々なトライをすることから「いい仕事」になる確率を上げていくしかないんじゃないかと思うわけです。

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渡邉:ちなみに、今でも嫌な仕事ってあるんですか?

潤平: ありますよ。

渡邉:それって、仕事自体が嫌なの?それとも(依頼してきた)人が嫌なの?

潤平:ほとんど人です。僕は苦手な人は苦手。ストライクゾーンがめちゃくちゃ狭い。

渡邉:わ、それって僕が知らない潤平さんの一面かもしれない。だって、お店には嫌いな人とは来ないでしょう。嫌いとか、駄目だと思ったらどうなってしまうの?

潤平: すぐにシャットダウン(笑)。やっぱりね、大概の場合、良い人だなって思えば仕事も上手くいくし、逆の場合は上手くいかないことが多い。相手がいいと、アウトプットのクオリティが自然と上がりますよね。
渡邉:メンタルの部分が強く影響する仕事なんだね。

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潤平:僕は相手から言葉を引き出してコピーやコンセプトを作るので、相手とどれだけ向き合って話せるかということが大事。そういう意味で、メンタルはやっぱり大きいかもしれないです。大きな方向性は、依頼人に最初に会った瞬間に出てくることが多く、直感を信じてやるのが自分のスタイル。

カラっぽになる!

渡邉: 潤平さんの頭の中には常にいっぱいの言葉があるのかな?

潤平: いや、むしろ空っぽです。できるだけ余計なことは考えないようにしています。自分の知識が時に邪魔になることもある。この業界は弁がたつ人が多いから、理論武装している人に限って理屈がなかったり、わかっているようなことを言っている人のほうが本質を分かっていないことも少なくない。僕はそういうのが嫌だから、知らないものは知らないと認めて「それってどういうことですか?」や「それはしっくりこないです」ということを素直に言える人でいようと心がけています。
渡邉: なるほど。余計な知識を持たずに直感で出てきたことをまとめるということなのかな。でも、コピーライターは言葉を紡ぎだす仕事でしょう。外に出ても、テレビをつけても情報や言葉は溢れているじゃない。そういうのは気になるでしょう?

潤平: 常に言葉について考えたりはしていないけれど、生活の中でものすごい数の広告やテレビCMを観るので、これは上手いなとか、自分だったらどうしたかなとか、こういう事情があったのかな・・・なんていうことは考えたりしますよ。だから、たぶん一般の人より意識して多くの広告を見ているとは思います。それがトレーニングにもなっているしね。

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渡邉: 面白いね。だって、小さい頃、(テレビ)CMって嫌だったでしょう?(笑)
CMになるとトイレに立つとか、別のことをする時間だったり。

潤平:確かにね。ちょうどいいところでCMって入りますからね。でも、僕は昔からCMになった途端にテレビを観るってみんなに笑われていました(笑)。世の中の大半の人には無視されているけれど、それでもいいCMを作ったらみんなが覚えてくれる。そのパワーってすごいでしょう!どんなに売れているミュージシャンでもCDを聴こうと思わなければ耳に入らないのに、広告は強制的に人に見せるものだから、その力を知ってしまうと面白くてやめられなくなるところはあります。

渡邉: そういわれてみればそうだね。では、いいコピーとかを見ると誰が作ったとか調べたりするんですか?

潤平: もちろん、します。その結果、自分と同世代だと悔しいと思う(笑)。

渡邉: ライバルとかいるの?ほとんど一人勝ちしているように見えて仕方がない(笑)。

潤平: ライバルはいっぱいいますよ。同世代のライバルもいるし、コピーライター界にはゴッドファーザーみたいなベテランが君臨していて、今でもいいものを作り続けています。だから、そういう方々とも勝負しなくてはならないし、厳しい世界です。

渡邉: やっぱり、年齢を重ねたほうがいいものが書けたりするものなの?

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潤平: どっちとも言えますね。年齢を重ねると、知識と経験値からくる感情みたいなものを多く知っているので、深みが出てくる。しかも文章は書けば書く程上手くなるものなので、やっぱり上手いんですよね。

渡邉:コピーに文章の上手さって必要なもの?

潤平: 絶対に必要だと僕は思います。だから僕たち若手は、勢いやフレッシュさは持っていなくてはいけないと思っているし、先輩たちとは違うアプローチで考えられるようにはしたいと思っているけれど、そういうものは非文学的だったりするし、あまり褒められることはないです。

渡邉: でも、仕事が次々にいっぱい来ているということは、それだけ認められているってことでしょう?

潤平:だからもっと頑張って、無視できないような存在にならないと駄目だと思っています。僕は今、38歳。他の業界で言えば、結構なベテランになっている年齢だけど、広告業界ではまだ若手と呼ばれてしまいます。他の職種なら、課長や部長もいるのに、“若手”ってヤバいでしょう(笑)。

「メジャー性」というもの

渡邉:僕らの業界だとね、どこを出た(どこの店の出身か)ということが結構大事だったりするんだよね。やっぱりいいお店の出身だと、独立した時によいお客様がついていたりするのね。僕は元々、大阪でスタートして、何もないままに東京進出をしてしまったから、軌道にのせるまではすごく時間がかかったんだけど 、広告の世界にもそういう○○出身みたいなことはある?

潤平: ありますよ。例えば、僕のいた博報堂では、どこの部署の誰についていたかということはとても大事。

渡邉:それって、自分で選べるんですか?

潤平: 選べない。でもね、売れる人はちゃんと売れる部署に配属になるものなんですね。

渡邉:それじゃ、ある意味、最初から勝負は決まっているってことじゃない!?

潤平:そうとも言えますね。そういう巡り合せというか、星回りというものがとっても重要で、その後を左右するのだと思います。僕の時は、同期の中で僕がいちばん勢いのある部署に配属になったんですけど、内心、「まぁ、僕かな」と思っていました(笑)。博報堂だけでなく、電通を見ても、やっぱりできる人はいい部署に行って、いい育てられ方をしているんですよね。きっとそういう“自分を(行きたい方向に)持っていく力”って、自分が意図していなくても働くのだと思う。僕はそれを「メジャー性」と呼んでいます(笑)。

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渡邉:わぁ、それ言われたら努力しても“持っている人”には勝てないじゃないですか(笑)。

潤平: ナベさんのお店は、決して派手ではないけれど来る人たちがものすごく派手な人が多いですよね?それって、ナベさんの持つメジャー性が引き寄せているんだと思いますよ。渡邉:僕は、それについてはまだまだ自信がない。たまたま、いい人たちがお店には来てくれているけれど、それはお客様の繋がりがいいのであって、僕がどうのこうのというこじゃないというか。

潤平:実際に、僕自身は常にこの「メジャー性」には疑いの念を持っていますよ。自分がこんなことをしていいのか、こんなところにいていいのか、と常に思っています。それと永遠に戦いながら、今を迎えている気がします。なんかね、自分にメジャー性があると開き直った瞬間に全てが終わる気がして。だから、ナベさんのそのスタンスはすごく正しいと思う。

渡邉:まだ信じていないですね。永遠に信じられるかわからないな。

潤平:信じちゃ駄目です。信じた瞬間に僕らの魔法はとけちゃうと思う。なるべく僕も自分がいい仕事をしているという自覚は持ちつつ、メジャー性には疑いを持ち続けたいなと思っています。

渡邉:僕はね、昔から何をやってもなんか適当に人並み以上にはできちゃうタイプで、その一歩上をいくためにはどうする・・・みたいなものがなかった気がする。もちろん、スノーボードはかなり真剣に打ち込んでいたんだけど。だから、今も仕事はできているのでありがたいけれど、ガーッとした集中力みたいな何かはない。潤平さんの“持ってる力”はどうやって鍛えたの?スポーツはしていた?

潤平:人の一歩上を行くほどではなかったですが、バスケをやっていました。実は今でもやっています。バスケは、コツコツやることの大切さを反映するスポーツ。どんなトップ選手でも毎日1000本はシュートを打っている。だから練習すれば、上手くなれることはバスケを通じて体感しましたね。練習が報われる成功事例がよいイメージが持てるようにしてくれているかな。あとは世の中上手くいかないことだらけの中で、人をどう束ねて引っ張っていくか、という組織論は学べた気がしています。

渡邉:では、潤平さんの持っている力で引き寄せたであろう“ずっと会いたくて、本当に会えた人”は誰?(笑)

潤平:ユニコーン。最近、再結成の仕事をさせて頂いた時は、元々大好きだったので撮影現場に会いに行ったんだけど、コーヒーを入れている僕の後ろにメンバーが並んでいたのを見て興奮して腰が抜けそうになりました(笑)。あとはロッテ・マリーンズの大ファンなので、仕事を通じて選手たちに会えた時は感動しました。僕の場合は純粋にファンの気持ちで仕事をしているのが、逆にいいのかもしれないですよね。幸せな仕事です(笑)。ナベさんは会いたい人はいるの?

渡邉:綾瀬はるかさん。

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潤平:即答でしたね(笑)。

渡邉:会いたくて会いたくて、でも、まだ会えていないんだよね。すごく会ってみたい。

潤平:なんかすぐに繋がりそうですけどね。じゃ、今度もし僕がお連れしたら?(笑)

渡邉:それは、もうなんでもごちそうしますよ(笑)。

近道はない

潤平:ナベさんの仕事は、良いものや環境を長期的に継続(維持)することが主ですよね?僕のように目に見える結果とか評価とかを実感しにくいんじゃないかと思うのですが、モチベーションはどうやって保っているのか、いつか聞いてみたかった。

渡邉:何か目標というか、向かっていくものがあったほうがそこに行くために上っていけますが、確かに今はそういう明確なものはないですね。パリでお店をやってみたいという願望はずっと心の隅に持っていますけど、大声で言えるほどにはなっていない気もするし。潤平さんは、北極星のようにはっきりとした進むべき道みたいなものが欲しいと思ったりするの?

潤平:思いますよ。こういう風になりたいとか、あの人がいるステージまで上がりたいとかね。それが時間とともに、少しずつ更新されてきているかな。

渡邉:自分が今、どのステージにいるとかって自分でわかるものなの?

潤平:広告の世界は結構、それが如実に出るような気がします。呼ばれる仕事の質(大きさ)、どんなことの審査員に選ばれたとかで、自分の格みたいなものがはっきりと分かったりします。だから常にレベルアップしていかなくてはならない。

渡邉:潤平さんはもう十分に大関とか横綱クラスでしょう?

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潤平:いやいや、幕内にいるけどようやく前頭くらいです(笑)。引退がない職種だから、まだまだ3世代くらいの人々と競わなくてはならないしね。この業界には横綱はいっぱいいますから、僕はやっぱりまだ若手。

渡邉:謙虚だね。そういえば、本を出したみたいだけど?

潤平:そうなんです。昨年、1年かけて書きました。僕なりのコピー論のつもりが仕事論になっちゃって、業界外の方からとてもよい評価を頂いています。今日、あんまり多くを話すと本を読んでもらえなくなっちゃったりして(笑)。

渡邉:(本の)帯のコピーがズバリな感じだけど、やっぱり仕事の成功に近道はないのかな?

潤平:ないと思います。やっぱり、やることをやって頑張ることが一番の近道なんじゃないでしょうか。

渡邉:今日はありがとうございました。「広告コピーの筋肉トレーニング」(本)、読みますね。

渡辺 潤平
(Junpei Watanabe)
コピーライター。1977年生まれ。
早稲田大学教育学部卒業。
博報堂、GROUNDを経て渡辺潤平社設立。
最近の仕事に日経電子版「田中電子版」、千葉ロッテマリーンズ、VAIO株式会社「自由だ。変えよう。」、三菱地所グループ「三菱地所を、見に行こう。」など。 カンヌ国際広告祭ブロンズ、TCC新人賞、日経広告賞部門賞など受賞。
http://www.watanabejunpei.jp/
「広告コピーの筋肉トレーニング〜近道はない〜」渡辺潤平著(グラフィック社)
渡邉 誠也
(Masaya Watanabe)
1972年生まれ。大阪出身。
割烹料理屋の家系にて育つ。20代は、プロのスノーボーダーとして、カナダ、ヨーロッパ滞在。帰国後、30歳でBar Jenaを創立。2007年より、東京・代官山にて、Bar Antiquiteを経営。その後、定期的に渡仏にて酒造所も訪問。
ビンテージのお酒とアンティークグラスを同時に愉しめ味わえる、大人の空間を演出している。
Bar Antiquite(バー アンティーク)
03-3780-2128

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