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ハリウッドセレブも虜になった
シャンパーニュ Armand de Brignac

Text : Masami Watanabe
Photo : Kumiko Suzuki

アルマン・ド・ブリニャックは、ブドウから製造まで丁寧に丁寧につくられる、本格派プレステージシャンパーニュです。また、ハリウッドセレブたちの中での人気はドン・ペリニヨンやルイ・ロデレールなどの老舗シャンパーニュブランドを押さえて、驚異の高さを誇っています。つい先日、アルマン・ド・ブリニャックの新オーナーはミュージシャン/音楽プロデューサーのJAY-Zさんになりました。それに伴い、今回は実際にシャンパーニュメゾンを運営するCEOに就任したセバスチャン・ベッソン氏をお迎えして、シャンパーニュの話、日本の話などを伺いました。

コレカラージュ(以下、コレ):世界各地を飛び回っていらっしゃるセバスチャンさんですが、日本へいらっしゃるのは初めてですか?

セバスチャン・ベッソン氏(以下、セバスチャン):日本は大好きで、何度か訪れています。今回が4回目の来日。東京は洗練されていて、いつ来てもクリエイティビティが溢れていて、とても刺激を受ける街です。いつ滞在してもパワーがもらえる。

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コレ:いつも日本にいらっしゃるときは、お仕事以外にはどんなことをされているんですか?

セバスチャン:僕が東京に初めて来たのは3年くらい前になりますが、昔から東京には友人がたくさん住んでいて、滞在中は友人たちと食事に出かけたり、買い物に行ったり、いろいろと楽しんでいますよ。

コレ:セバスチャンさん、元々はフランスのご出身ですよね?

セバスチャン:はい。僕は、フレンチアルプスで生まれ育ちました。その後、大学でパリに出て、初めての就職先がボルドー。そこから、大手のアルコールメーカーに転職をすることになり、その会社で北米に転勤となるわけですが、それから、僕はずっとアメリカ在住です。もう20年近くなりますね。今では、フランスとアメリカと両方のパスポートを持っています。

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コレ:確か、ニューヨークにお住まいでしたね?ずっと20年間、ニューヨークですか?

セバスチャン:ニューヨークに住み始めて15年くらいになります。アメリカに渡って最初の頃は西海岸にいました。約5年ほど、ワインの産地で働いていました。とてもいいところでしたよ。

コレ:西海岸も東海岸も、日本食レストランがとっても充実していますが、日本に来て、本場の日本食はいかがですか?日本の食文化についてはどう思われますか?

セバスチャン:日本食は大好きです。ニューヨークでもよく食べますよ。日本に来ることが決まると、「トロ」と「霜降り和牛」のことで頭がいっぱいになります(笑)。この2つは必ず食べて帰らなくちゃと思う。昨夜も素敵なレストランに行って、トロをたくさん頂きました(笑)。

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コレ:日本には、日本食はもちろんのこと、美味しいフレンチやイタリアン、中華、世界各国のお料理を提供するレストランがありますよね?食の充実した“日本”という国は、シャンパーニュの市場としてどうなのでしょう?

セバスチャン:仰る通り、本当に東京には美味しいものが溢れていますね。そう言う点では、シャンパーニュと様々なフードペアリングができる最高の都市だと思います。例えば、ロゼは味噌や魚の煮付け、生姜の効いたお料理にパーフェクトマッチだと思うんです。ブラン・ド・ブランは、お鮨やシンプルな魚料理、野菜料理と最高に合う。シャンパーニュと食事のマッチングは、いつもワクワクします。みんなどんどん新たな味と組み合わせてみて、その相性を舌でチャレンジしてもらいたいね。新しい発見がまだまだあるはずだと思っています。

コレ:今年は、今までの3つのラインアップに続いて、あと2種類新しい味が出るそうですね?

セバスチャン:そうなんです。待望の新タイプが2つ登場します。ひとつは100%ピノ・ノワールのブラン・ド・ノワール。もうひとつは、少しだけ甘みを効かせたデミ・セック。どちらも興味深い味わいで、既に世界中のシェフが合わせる料理を考え始めていますよ(笑)。

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コレ:わ、これで5種類になるんですね。朝から朝シャン、昼シャン、午後シャン・・・そして夜シャン、ミッドナイトシャンパーニュまで、1日中、フルに楽しめますね(笑)。

セバスチャン:もちろん!そんな風に楽しんで頂きたいですね(笑)。
日本は欧米に続く、重要な市場です。フランスから最も遠い国の中で、断トツでトップシェアを誇っています。アジアNO.1。日本は、文化的に物づくりに対して、とても理解が深い。丁寧につくられたものに対するリスペクトがちゃんとあるから、我々のシャンパーニュの大切な価値をきちんと理解してくれているように思います。だから、朝も、昼も、夜も、様々なシチュエーションで、シャンパーニュを楽しんでもらいたい。

コレ:新しいオーナーのJAY-Zさんも日本を、そして日本のマーケットをどう思っていらっしゃるのでしょう?

セバスチャン:彼も日本をとても重要な市場だと捉えていますよ。彼は、シャンパーニュのビジネスだけではなくて、純粋に日本はとてもエキサイティングな国だと思っているようです。音楽も、食も、文化もね。日本を大変リスペクトしています。ちょっと他の国の人たちが聞いたら嫉妬してしまうかもしれませんが、その証拠に、彼は基本的にはビジネスミーティングにはほとんど参加しないんだけれど、日本からのゲストの際には顔を見せます(笑)。先日も日本からミーティングに来たメンバーと写真を撮っていましたよ。

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コレ:それは日本人としては光栄ですね。なんだか嬉しいです(笑)。
セバスチャンさんは、今回の日本滞在で何か新しい発見はありましたか?

セバスチャン:このビジネスをしていて面白いのは、その土地によって文化や風習が全く違うから、マーケットの成長の成り立ちも全く異なるんですね。例えば、アメリカは「セレブレーション」を重んじる国。パーティが好きな国民性だから、シャンパーニュには華やかなイメージを抱くので、マーケティングもそういう方向性が有効ですね。これに対して、日本はワインに対する興味と理解が高いということにいつも驚かされます。だから、珍しいもの、希少なもの、良質なものがとっても好まれます。シャンパーニュのクオリティと特別感を重んじたプロモーションが有効と言えるでしょう。今回の滞在でも、その点は再確認できましたね。ただ、僕はまだ東京にしか滞在したことがないので、次回はぜひ日本の地方も回ってみたいと思っています。東京とはまた違った文化と魅力があるのでしょうね。それをぜひ体験してみたい。

コレ:なるほど。では今度、新発売になる2種類のシャンパーニュは、まさに良質で希少だから、日本向けと言えますよね。発売が楽しみです。そして、まだ東京以外に滞在したことがないというのは意外ですね。日本の地方は素晴らしいですから、次回以降でぜひ体験して頂きたいです。寒い土地も、暖かい土地も、食文化を筆頭に様々な魅力がありますから、きっとよい発見があるかと思います。
ところで、これからのアルマン・ド・ブリニャックの課題は何だとお考えですか?

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セバスチャン:それは、シャンパーニュ文化と人気をもっともっと若年層に広げていくことかなと考えています。このところ、欧米の若者の間では我々のブランドアイコンでもあるスペードのマークをタトゥーにすることが流行っています。これは、ブランドロゴがいい印象で受け入れられている証拠だと思うし、良い感触だと感じています。だから僕たちは、ブランドステータスとイメージが常によい状況にあるように最善を尽くすべきだと思っていますよ。
実は、スペードのエースがアイコンになっている日本の人気マンガがありますね?僕は、実は最近いつもそれを持ち歩いています(笑)。

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コレ:若い人にもシャンパーニュ!素敵ですね。では、最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

セバスチャン:シャンパーニュはみんなを繋げてくれるものだと思う。お祝い事は、万国共通で人をハッピーにし、笑顔にしてくれますね。シャンパーニュはおめでたいシーンには欠かせない。だから、皆さんにもシャンパーニュを飲む幸せな時間がたくさんあることを願っています。

そうそう、今度、お洒落なミニボトルを作ろうと思っています。エレガントでキュートで、バーキンバッグに入れて持ち歩ける感じのものをね(笑)。完成したら、コレカラージュを読んでいるお洒落な皆さんにもぜひ愛飲してもらいたいものです。

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コレ:最後に本当に余談ですが、セバスチャン・ベッソンさんはあの映画監督のリュック・ベッソン氏とはご親戚なんですか?

セバスチャン:血のつながりはありません、残念ながら(笑)。でもね、先日、オスカー(アカデミー賞)の時期にロサンゼルスに滞在した際に、リュック・ベッソン監督が同じホテルに泊まっていたようで、ラゲッジを取り違えられたということがありましたよ(笑)。部屋で待っていても、なかなか僕の荷物が来ないからフロントに連絡をしたら、「お届けしましたよ・・・」という。「いや、届いていない」というと、「あなたはリュック・ベッソン氏ですよね?」と(笑)。

コレ:そうでしたか!(笑)
お二人とも、ハリウッドにご縁があるお仕事ですものね。
本日はありがとうございました。これからもシャンパーニュを楽しみます!

アルマン・ド・ブリニャック
http://www.bon-repas.jp/wine/kikaku/1167