Qorretcolorage - コレカラージュ

彩り重ねるコレカラの人生
大人のハッピーエイジングメディア

セカイ通信 FIRENZE

イタリア人気質

Text : Noriko Hikichi

みなさんこんにちは、今回もフィレンツェからのコラムをお届けします。

イタリアにいて思うことは、イタリア人て本当にちょっと先のことを考えないなあ。。と思うことです。
例えば天気のことを言うと、ざっくりは天気予報を気にするとは思うのですが、日本のように今日は雨が降るから傘を持って行こう!という発想はあまりなく、雨が降ってから考える。
一事が万事、何か起こってから、その時に考える!ということがあると思います。

about-italy

仕事をしていてもそうです。ギリギリになってから考える、決める。それまでは決めないし、決まらない。
なので、日本よりかなり臨機応変には対応できると思います。が、最終的には全部、”ま、いいか〜”というふうになってしまいます。
と、こんなことを書いている私自身もイタリアではきちんと決めていてもいきなり直前になって変更になることが多いので、ギリギリまで様子を見るという変な習性が身についてはしまいましたが。。。。

about-italy2

さて日本には世界中のものが溢れていますよね。
本当に日本のバイヤーさんはすごいと思います。
こちらであまり知られていないものでも、あっという間に日本で広がって知られてしまっているものがたくさんありますから。

イタリアは過去の歴史から見ても、実はイタリア発祥というものが結構あります。
フィレンツェ発祥というものも。

しかし、ある人とも話していたのですが、イタリアは何かを生み出せるが、そこで満足してしまう。ヨーロッパではフランス、そして日本のような国は発展させる力が素晴らしい。
生み出す力があるのにもったいないなあ、と話していたら、その友人は各国役割があるんだよ、だからイタリアはそれでいいんじゃない?と。
まあそうかもしれないですね。
気質というのはそうそう変わるものではないですものね。

ikoi

イタリアといえば、カフェ=エスプレッソというイメージがあると思います。
カフェがのめるバールはイタリア人憩いの場。
イタリア人にとってはなくてはならない存在。
が、しかし、とうとう来年イタリア、ミラノにもスターバックスが進出するというニュースが入ってきました。

ikoi2

果たしてイタリアに定着するのでしょうか?
私が思うにイタリアに観光にいらっしゃる外国人は大歓迎だと思います。
そして新しいものにまあまあ興味のあるイタリア人の若者にも。
世界中でその名は知られていますし、基本こちらではカフェは立って飲むものですが、最近スターバックスのようにゆったりしたソファーでネットが使えてカフェを飲めるところは人気があるので。

ikoi3

しかしバールの経営者、カフェの愛好者にはどうでしょうか?
私は、イタリアのカフェとは全く別物だから興味がない、という人がほとんどのような気がします。イタリアの中でもカフェが美味しいのは、ナポリだと言われています。
フィレンツェでも美味しいカフェを飲めるところは限られているとも言われています。
その中で、スターバックスがどこまで浸透するのか、楽しみです。

cafe1

カフェでもたくさんの種類があることを皆様はご存じでしょう。
今回あるカフェの会社の方にお話をお伺いしたところ、やはりイタリアの州によっても味の好みが分かれるとのこと。
ナポリの会社で出しているカフェを飲ませていただくと、味が濃く風味も強い。

a-cafe-owner

フィレンツェの会社のものは飲み始めこそ強く感じるけれど、飲み終わるときにはデリケートさを感じる。
他にもいくつか飲ませていただきましたが、貴重で価格も高いけれど、毎日飲むのはちょっと。。というのもありました。
もしかしたら慣れもあるのかもしれませんが。。。

cafe2

イタリアにはいわゆる大手のカフェの会社が幾つかあり、いわゆるバールはその大手の会社を決めその中から使う豆を選択しているというケースがほとんどです。
しかし、やはり日本と同様に職人がいる国!お店のオリジナルを特別に作ってもらうところもあるのです。
このような理由からイタリア人も好みのバールが決まってきます。

original

そしてイタリア人同志でお互いの好きなところに連れて行ったりもしています。
が、カフェを飲み比べるつもりが結局はついつい自分達の話で盛り上がってしまう。。ということも珍しくはありません。

tea1

そういう中、ここフィレンツェでも紅茶を扱うお店も増えてきました。
というか興味を持って飲み始める人が増えてきたという言い方が正しいのかもしれません。
時々お伺いするこのお店は取り扱いの紅茶の数は約300種類にも及ぶそうです。
年に2回、世界中のお茶を現地に行って買い付けてくるんだとか。
日本のお茶もあります。緑茶もちょっとしたブームなのですが、こちらの人は緑茶にお砂糖を入れて飲む人がまだまだ多いのです。
本当の日本のお茶の飲み方が伝わるにはまだまだ時間がかかりそうですね。

tea2

こちらでは、ちょっとした食事もできます。
そしてイタリアではよくあるのですが、例えばお料理の名前に幾つかの都市の名前をつける。
もちろんその都市に合わせたお料理が出てきます。

firenze

ちなみにこちらが”FIRENZE”という名のついたもの。
こちらで作られているサラミと、こちらで有名なお菓子ビスコッティ。
ちょっと地味?ですね。
料理のみならず、例えば形の違うグラスにも都市の名前をつけてみたり、お洋服に関してもデザインの違うTシャツにも都市の名前をつけていたりします。
それに関しては”なぜこれが東京??”と思うことも多々あります。。

resurrection1

最後に。 今年の復活祭は3月27日です。
この日に食べる伝統的な料理は、羊料理です。
フライにしたり、オーブン焼きにしたり、煮込んだり。
カトリック教徒の大切な祝日ですが、クリスマスのように家族と過ごすわけではなく、みんな過ごしたい人と過ごします。
チョコレート屋さん、バールやスーパーマーケットにはご覧の通り卵を形どったチョコレートがたくさん並びます。

resurrection2

中は空洞で小さなプレゼントが入っているので、子供達はチョコレートを粉々にしてプレゼントを探します。
このチョコレート、送り合いもする為、各家庭では復活祭後はチョコレートを食べ終わるのがみんな大変です。

そしてその後は、、、やっぱりエスプレッソ!ですね。

ヒキチ ノリコ
Noriko Hikichi
2001年よりフィレンツェ在住
翌年よりトスカーナ料理のレストラン勤務。将来は日本とイタリアを行き来出来る事を夢見ています。甘いものが大好き。