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WONDERFUL NIPPON

日光へいこう! 後編
〜モダン&新鮮を体験する〜

Text : Masami Watanabe
Photo : Masami Watanabe (一部、同行者の画像使用)

今回、冬の日光を訪ねて、新しい体験もたくさんしました。
それもまたとっても魅力的で刺激的!
後編では、モダンで素敵で“ちょっと熱い”日光の楽しみ方をフィーチャーしちゃいます。

四代目徳次郎 天然氷

昨年の夏は「天然氷のかき氷」が巷で話題となりましたね。実は栃木県には天然氷が作られている氷室が3カ所もあるんです!そのひとつが日光市内にあって、とても粋なメンズたちが熱いハートで氷と向き合っていました。

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写真は、天然氷プロジェクトのリーダー 四代目徳次郎さん。素敵です。

天然氷は、陽のあたらない山間に貯水池を作って、そこに渓流水を引き込み、山の冷気(自然の冷気)だけで凍らせて氷にしたもの。ポイントは、ただただいつ水を引き込み、いつ池に氷を張らせるか、なのだそうです。つまりタイミングこそがすべて!

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ちょうど切り出し前の貯水池を見せて頂きました。氷ってこうやって作るんですね。切り出した氷は、左の竹のスロープを通って氷室に運ばれるようになっています。

氷の上に乗ったりもできるんです・・・貴重な体験(笑)。

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ここが氷室。ここに切り出した氷を保管します。先程の竹のスロープはここに繋がっているんです。

熱い徳次郎さんたちは日光の野遊び、自然遊びもこよなく愛しているので、「天然氷爆アイスクライミング」なるウィンタースポーツも楽しんでいらっしゃいました!

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山道を歩いて、氷爆ポイントまで向かいます。

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日光の自然は守りたいけれど、昔のように自然の中で、季節を感じて遊びたい!楽しみたい!という気持ちで、自然を大切にしながら上手にお外遊びをしていらっしゃるのが流石です。若い世代も、徳次郎さんたちの熱い気持ちを受け継いでいます。世代を超えて、よい絆。みんな、かっこいいです。

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この氷爆アイスクライミングは、現在どうしたら一般の皆さんにも楽しんでいただけるか日光市の観光課も参戦して、検討されているそうですよ。氷の中は寒いけど、次回は絶対にチャレンジしてみたい!
野遊びをしたい時は、ぜひ地元の専門ガイドに依頼をするといいでしょう。

素朴だけど新しい湯波ランチ

日光は湯波が有名です。“ゆば”は、「湯葉」でなく「湯波」なんですって、日光では。京都では「湯葉」ですね。
湯波うどん、湯波蕎麦、湯波懐石・・・と伝統的な湯波料理が目白押しの中、素朴で美味しい、ちょっと新しいスタイルの湯波ランチを体験。

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湯波丼は、自家製のアンをかけて、わざびをのせて頂きます。お味噌汁付き。

外観も内装もちょっとお洒落なカフェ。インテリアは温かみのある雰囲気で、東照宮から徒歩数分ということを忘れてしまいそうです。

ここはコーヒーからスウィーツまでこだわりのメニューがいっぱい!

LANCATLGUE CAFÉ NIKKO VORTEX&QUIEENIE
日光市安川町4-12 3F
Tel: 0288-53-1193

素晴らしき隠れ家

もうひとつご紹介したいのは、日光市中心にある毎週土曜日にだけオープンするバー・カッファ。
そこは入ると、「今、私はどこにいるんだろう?」と思ってしまうような、不思議だけど、とてもお洒落な空間。

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アーティで、どこかノスタルジックな雰囲気もあり、器やグラスもとっても素敵。牛のオブジェやインテリア、壁に描かれたデザインにもスタイルがあります。

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スコッチやバーボンは、天然氷で頂けます。珍しいラム酒などもずらり〜。

実はオーナーは、普段は老舗の日光彫りの店を経営していて、最近は隣りで人形焼きのお店もオープン。なんと日光彫りの技術で型をつくり、日光にちなんだ人形焼きを焼いています。三猿もとても精巧!味も甘さ控えめで、オススメです。

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日光彫りも、トラディショナルなものから新進のものまでデザインは様々。インテリア/プロダクトの世界見本市として名高いミラノサローネにも参加されています。こうした日本の素晴らしい伝統技術は進化しながら、さらに広がっていってくれたら嬉しいですね。

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余談ですが、オーナー夫人は、学生時代にフィールドホッケーをやっていたそうで、密かにそんなお話でも盛り上がりました(笑)。

カッファ
日光市松原町12-9

お洒落ショッピング

東照宮にほど近い西参道の裏道に、2015年に素敵なお店がオープンしました。粋で、ちょっと嬉しいお土産が見つかりますよ。御朱印帳もモダンです。

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TEN to MARU
日光市安川町4−23
Tel:080-1224-8630

大人女子に嬉しい温泉旅館

今回の宿泊は、今、女性に人気の高い日光千姫物語。
女将の歓迎は、まずはロビーにあるサロンでお抹茶を頂きながら。

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女性が快適にステイできるように、浴衣のサイズも色柄も豊富に取り揃えています。これはちょっと嬉しいですね。

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お食事も地元の名物が盛り込まれたスペシャルな内容。いろんなものを少しずつ食べたい女性にはありがたいメニュー構成です。

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鰹と昆布のお出汁で頂くしゃぶしゃぶは、料理長イチオシの名物メニューのひとつ。

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併設のスパ「日光美人」では、名物の酵素美容風呂も体験しました。横になって20分〜30分リラックス。じわりじわりと汗が噴き出してくるのを感じます。湧いてくる汗は心地のよい汗なので、思った以上に酵素風呂から出た後はさっぱり。おがくずをシャワーで流しますが、特にシャンプーや石けんで洗わなくても、さらりとします。正確には、さらりとしつつ、ちゃんとしっとりもすると言ったほうがいいかもしれません。恐るべし、酵素風呂効果を実感しました。

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日光千姫物語
日光市安川町6-48
Tel:0288-54-1010(代)

美味しい水があるところ、美味しいお酒あり

日本国内の旅で一番のお楽しみポイント、それは地元の美味しいお料理。
そして、それに合うお酒ですね。
日光にももちろんあります、ふたつの老舗酒蔵が!
で、当然のごとく2軒とも訪問しました(笑)。

酒蔵さんは、どちらも日光市中心から少し車を走らせた今市という町にあります。まずは、敷地内に古い井戸水が健在の渡邊佐平商店さんへ。

こちらは、純米大吟醸の清開や日光誉が有名。日光の地酒を天保13年(1842年)の創業以来、ずっとつくり続けている老舗の酒蔵です。今回は、6代目の渡邊康浩さんに色々とお話を伺い、酒蔵見学ツアーをしていただきました。

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新酒を出す時期に酒蔵に飾る杉玉。別名「酒林」とも呼ぶそうです。これが出ると、“只今、新酒を絞っています”というメッセージになるのだそう。粋な風習です。

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ちょうど仕込んでいるところを見せて頂きました。あらためて、沢山の工程を経て美味しいお酒ができることを認識し、美味しいお酒を頂けることに感謝ですね。

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最近では、外国人観光客の見学も多いそうで、こちらには英語の説明もありました。分かりやすい!

最後は、お楽しみの利き酒大会(笑)。
様々な種類を試飲させて頂き、大満足。酒ケーキも甘さ控えめで、ほわほわで最高の味です。

渡邊佐平商店
日光市今市450
Tel:0288-21-0007

もう一軒の酒蔵さんは、明治13年(1880年)創業の片山酒造さん。
柏盛、日光路、原酒という名のお酒で有名です。こちらは、創業以来、今では珍しいと言われる“佐瀬式”の圧搾でずっと日本酒を製造しているこだわり派。6代目の片山貴之さんにお話を伺いました。

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こちらでは、6代目の弟さんが杜氏さん。
丁寧に、丹誠込めて酒造りをされています。

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これが、片山酒造の特徴でもある「佐瀬式」の圧搾機です。

ここでも、各種日本酒を試飲させていただきました。
ボトルも美しく、飲み味もキリッとしたものからトロッとしたものまで幅広くあります。クイクイ飲んでしまって、危険です(笑)。

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最後は6代目の片山貴之さんを囲んで、「ヤァ!」のポーズ。
美味しいお酒は、口角が上がります!(笑)

片山酒造
日光市瀬川146-2
Tel:0288-21-0039

渡邊 雅美(わたなべ・まさみ)
Masami Watanabe
大学在学中より光文社JJ編集部でファッションや美容の企画/編集に携わる。その後、幼少期を過ごしたロサンゼルスに渡り、G.I.A.(米国宝石学会)で宝飾の鑑定とデザインを学んだ後、ジュエリー、アート、ファッションの仕事に従事し、パリ、ロンドン、ブリュッセルと長いヨーロッパ生活を経て、2010年にアラフォーに特化したイベント/企画集団“Mirroir(ミロワ)”を創業。様々な土地で暮らした経験と視点を生かして、商品開発やイベントのプロデュースを手掛け、2014年にはウェブマガジン『コレカラージュ』も創刊。
http://mirroir.jp