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セカイ通信 SYDNEY

1,800kmドライブ旅行
@ニュージーランド南島

Text : Mako

人間よりも羊の数が多い国。“ハカ”で有名なラグビーの強豪オールブラックス。そして映画『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』のロケ地。2016年のシドニー通信はお隣ニュージーランドの旅行記です。

~はじめに~

北島と南島からなるニュージーランドは、日本から直行便で南島のクライストチャーチ国際空港まで約11時間30分。私の住むシドニーからは約3時間のフライトです。今回は2週間の休暇が取れたので、5歳から75歳まで親子三代でゆっくりドライブ旅行を楽しむことにしました。手付かずの大自然を満喫できる南島をレンタカーで巡る14日間。観光バスや電車での移動と違い、自分たちで運転しないととにかく前に進めません。寝不足&深酒は禁物。トレッキングのために早寝早起き。さあ、どんな旅になるのやら・・・

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ニュージーランドはとにかく自然の宝庫。美しい朝焼けに始まり、道路脇に広がる牧歌的な景色、そして夜は土ボタルに満点の星空・・・書ききれないほどの感動と発見がいっぱいの旅の始まりです。

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羊・羊・羊・・・・

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もちろん道路も羊優先です。。。

~トレッキング~

私が旅行に行くときはトレッキングシューズが必需品。ニュージーランドには美しい大自然を楽しめる有名なトレッキングルートがいくつもあります。フィヨルドの景色が楽しめる日本人にも人気の高いミルフォードトラックは、世界中のアウトドア愛好家たちの憧れ。山小屋に泊まりながら3泊4日かけて歩く全行程は小さな子ども連れには無理なので、今回は一部分だけ歩いてきました。氷河の景色を見ながら歩くフッカーバレールート、苔むしたブナの原生林の中を歩くルー
トバーントラックなど、上級者から子どもや高齢者まで無理なく歩けるルートまで多くのトレッキングルートがあるのもニュージーランドの魅力でしょう。

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ルートバーントラックの吊り橋。飽きることのない変化に富んだ景色が続きます。

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ロープを伝いながら滝つぼや水流を下るキャニオニング隊に遭遇。とっても楽しそう!

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マウントクック国立公園にて。この日は晴天。山頂の氷塊が溶けて雪崩のようにドドドッと落ち
る音があたりに響き渡っていました。

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ホタルブクロに似た山草。色がとっても鮮やかですね。植物が好きな父はたくさん写真を撮っていました。

~動物~

ニュージーランドには野生動物もいっぱい。動物園でしか見たことのない動物たちが人間たちとうまく共存して暮らしています。
野生のアザラシが歩道でお昼寝中。こんなにカメラに囲まれてもまったく動じません。うちの息
子も恐る恐る近づいては「かわいい~♪」と喜んでいました。

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ペンギン保護区で。警戒心の強い野生ペンギンに近づくために人間はトレンチ(土豪)の中から観察します。テーマパークみたいでテンション上がります!

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絶滅危惧種に指定されているイエロー・アイド・ペンギン(YellowEyedPenguin)。ちょうど夕方だったので海から巣に戻って来たペンギンさんに遭遇。キィィーキィィーと大きなかわいい鳴き声を聞かせてくれました。キリッとした目元がかっこいい。

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~景色~

選ぶのが大変でしたが、私の中での絶景ベスト3をご紹介。

3位ミルフォード・サウンド

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南島の西海岸側にあるミルフォード・サウンドは、長い年月をかけて氷河が創りあげたフィヨルド。切り立った山肌と深いブルーの水は息を呑むほどの美しさです。野生のイルカの群れと進むクルージングは見所いっぱい。余談ですがクルージング船で出てきたランチの“幕の内弁当”、かなり美味しかったです。

2位レイクテカポの星空

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テカポ湖のほとりにある“善き羊飼いの教会”。星空の写真が上手に撮れなかったので昼間の写真でごめんなさい・・・。この澄んだ青空が夜になると南十字星をはじめとする無数の星で覆われます。天の川も肉眼で見えるテカポの星空は、そのあまりの美しさから世界自然遺産へ登録しようという試みがなされています。

1位プカキ湖

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タスマン氷河から流れ出た岩石の粒子が混ざっているため、驚くほど美しいミルキーブルーに見えるプカキ湖。遠くから見ても近くに寄って見ても同じブルー。万年雪をかぶるMt.クックの3,000m級の山々とともに。お風呂みたいな色だね~と言いながらじいじと水切りをして遊ぶ息子。

~Food~

オーストラリアとニュージーランドはお隣さんということもあり、残念ながら食べ物はほとんど違いがありません。今回はキッチン付きのサービスアパートメントに宿泊したので、外食の回数はいつもの旅行よりも少なめでした。とはいってもラム、クレイフィッシュ(ロブスターの一種)、ブラフ・オイスター、サーモンなどの特産品は全て制覇。もう一度食べたい!と思ったものをここでは取り上げてみました。

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湖畔レストラン@テカポ湖。ショーケースに並んだなつかしい食品サンプルがツボ。

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今回の旅行でNo.1だった湖畔レストランの“鹿のたたき”。お味は馬刺身よりもサッパリ♪日本酒利き酒セットと一緒にオーダーした父はご満悦でした。

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最後にニュージーランドの名物もご紹介。貝、エビ、白身魚やサーモンなどの魚介類がたっぷりと入った濃厚なシーフードチャウダーは、だいたいどこのお店に行ってもある人気メニュー。添えてあるパンといただくとこれだけでもうお腹いっぱいになってしまうほどのボリュームなのです。

~おわりに~

世界の豊かな国ランキング、自由に生きられる国ランキング、男女格差のない国ランキングなどで上位の常連であるニュージーランド。その豊かな文化とおおらかな国民性はこの雄大な自然からきているのかもしれません。

のんびりゆっくりマイペース。どこに行っても人間が少なくて急いだり焦ったりすることのなかった今回のドライブ旅行。走行距離約1,800キロとかなり走りましたが、それを補って余りある絶景と車の少なさでストレスは全く感じませんでした。若者や大人はもちろん、高齢者も子どもも誰でもみんなで楽しめる。そんなニュージーランドの懐の広さを体感できた旅でした。

以上

マコ
Mako
ライター、翻訳業。東京生まれ。ヨーロッパ、中東での生活を経て現在シドニー在住。マダム風に肌を小麦色に焼くか、美白をキープするかが目下最大の悩み。趣味:旅行、料理、アウトドアスポーツ